title
レジオネラ症とその防止対策

レジオネラ症とその防止対策

【レジオネラ症での死亡例が発生しています】
レジオネラ症は、レジオネラ属菌が原因で起こる感染症です。急激な重症になって、死亡する
場合もあるレジオネラ肺炎と、自然になる場合が多いポンティアック熱に分けられます。
レジオネラ肺炎は、乳幼児や高齢者、病人など抵抗力が低下している人や、健康人でも疲労などで
体力が落ちている人などが発病しやすいといわれてます。

【レジオネラ症の主な症状と特徴】
レジオネラ肺炎
主な症状高熱・呼吸困難・筋肉痛・吐き気・下痢・意識障害
特徴急激に重症になり死亡することもある

ポンティアック熱
主な症状発熱・寒気・筋肉痛
特徴一般に軽症で数日で治ることが多い

【エアロゾルが感染源】
レジオネラ症は、レジオネラ属菌に汚染された目に 見えない細かい水滴(エアロゾル)を
吸い込むことで感染します。
打たせ湯、シャワー、ジャグジーなどではエアロゾルが発生するので、 循環式浴槽を管理
しなければなりません。
※レジオネラ症は人から人へと感染しません。

【入浴施設での衛星管理】
管理記録
各施設の自主的測定結果に基づく管理計画を立てて実施し、
消毒・換水・清掃などの記録をつけます。
細菌検査結果と共に保存します。
残留塩素
測  定
レジオネラ属菌の消毒には、塩素が有効です。そのために、
遊離残留塩素濃度を維持できるよう、測定キットによる定期的な
測定を心がけます。
細菌検査
・衛星状態に応じて実施し、検査結果は3年以上保存します。
・細菌検査の依頼は近くの保健所に問い合わせれば、検査機関を
 紹介してもらえます。

【汚染防止のために】
貯湯タンク
循環ろ過装置
気泡発生装置・ジェット噴射
装置・打たせ湯・シャワー等
露天風呂
問題点
貯湯タンクの中や配管では、お湯の滞留時間が長いため、 低い水温ではレジオネラ属菌が繁殖しやすい環境となります。
問題点
ろ過装置内で、レジオネラ属菌はアメーバなどに寄生し繁殖します。 また、浴槽や配管の内壁でもぬめり(生物膜)ができやすく、 レジオネラ属菌の定着につながります。そのため、循環式浴槽のろ過装置の 管理には、次のような注意が重要になります。
問題点
気泡発生装置(ジャグジー)やジェット噴射装置、打たせ湯、 シャワーなどは、エアロゾルを発生します。そのため、エアロゾルに レジオネラ属菌が含まれることがないように、次のことに 注意することが重要です。
問題点
露天風呂は外界と接しているため、レジオネラ属菌に汚染される 機会が多くなります。 そのため、内湯よりも厳しく管理する必要があります。
対処方法
●湯温を常に60℃以上に保つ
●お湯を滞留させない
対処方法
●ろ材の種類を問わず、ろ過装置自体がレジオネラ属菌の供給源と ならないように、1週間に1回以上消毒を徹底する
●1週間に1回以上逆洗して汚れを排出する
●ヘアーキャッチャーを設置し、清掃する
対処方法
●打たせ湯・シャワーなどには、連日使用型循環式浴槽水を使用しない
●空気取入口から土埃と一緒にレジオネラ属菌が入るのを防ぐ
対処方法
●露天湯が配管を通じて内湯に混じらないようにする
●洗い場を設けない
●満ぱいの状態を保ち、溢水させ浮遊物等を除去し、清潔に保つ

【浴槽水の管理】
●満ぱいの状態を保ち、溢水させ、清潔に保ちます。
●循環ろ過装置を使用していない浴槽水および毎日完全換水型
  循環浴槽水は、毎日完全換水を行います。また、連日使用型
  循環浴槽水は1週間に1回以上定期的に完全換水を行います。

●塩素剤による場合は、
塩素剤は湯が循環ろ過装置内に入る直前に注入(投入)することが
望ましいです。
遊離残留塩素濃度の測定を実施し、0.2~0.4mg/Lを1日2時間以上
保つことが望ましいです。

●温泉の良質のため塩素消毒ができない場合は、
オゾン殺菌または紫外線殺菌により消毒を行います。
良質等に影響を与えない範囲で、塩素消毒を併用することが望ましいです。

【入浴者に対する注意】
体を洗ってから入浴する
露天風呂では体を洗わない

その他、レジオネラに関するQ&Aは・・こちらをご参考に
(東京都立衛生研究所)


戻る


全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会
Copyright (C) 2000- All Japan Ryokan Hotel Association. All right reserved.